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図2.28 変圧器の基本構造

 

2・3・2 変圧比

 

Pコイルに周波数がf〔Hz〕で実効値がV1〔V〕の交流電圧を加えると鉄心に交番磁束φ〔Wb〕が生じφはP・S両コイルを貫く。したがって、自己誘導によってPコイルにE1〔V〕相互誘導によってSコイルにE2〔V〕の交番起電力を誘導する。

 

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2・3・3 変流比

 

今二次側に負荷を接続しないで一次側に電圧V1を加えるとPコイルに電流I0が流れる。これを変圧器の励磁電流又は無負荷電流という。このI0によって鉄心内に交番磁束φが生じ、このφがSコイルに交鎖してSコイルに起電力E2を誘導する。次に二次側に負荷Zを接続するとE2によって二次電流I2が流れ起磁力I2N2による磁束φが生じ励磁電流による磁束φを減らそうとする。しかし磁束φが減ると一次の誘導起電力E1が減少し供給電圧V1との平衡が破れるのでφは減少することができない。それでφ2を打ち消すためにPコイルに一次負荷電流I'1が流れる。このI'1によってI'1N1の起磁力が生じ磁束φが生じる。

 

 

 

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