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また、図5・9についていえば、起電力E〔V〕-Ir〔V〕の式でIr〔V〕は発電機起電力を減ずる役目をするのでIr〔V〕だけ電圧降下又は電圧がドロップしたという。また、このIr〔V〕の電圧を降下電圧又はドロップ電圧という。したがって、抵抗R〔Ω〕のある導体に電流I〔A〕の電流が流れれば、オームの法則にしたがって、下記の電圧降下がある。

V=RI〔V〕……(5・4)

このオームの法則については、1・9・1項において述べたので参照のこと。

注 : 電圧の量記号にはV・E・eなど使用されている。

 

〔例題〕図5・10において直流発電機の端子電圧がV〔V〕、電流I〔A〕、導線の抵抗r〔Ω〕、また、電熱器の抵抗R〔Ω〕であるとき、導線の電圧降下及び電熱器の電圧降下をそれぞれ計算せよ。また、発電機端子電圧は何と何に対応しているか。

 

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図5・10

 

〔解〕導線の電圧降下V1=Ir〔V〕……(1)

電熱器の電圧降下V2=IR〔V〕……(2)

また、発電機の端子電圧〔V〕は(1)式と(2)式の和に対応している。

故に、V=V1+V2

=Ir+IR

=I(r+R)〔V〕である。

即ち、発電機の端子電圧は、導線抵抗と電熱器抵抗の和に電流を流したときの電圧降下に対応していることになる。

 

5・3 電力

 

5・3・1 水の仕事と電気の仕事

 

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図5・11

 

 

 

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