日本財団 図書館


1・9・2 電気回路

 

電動機、電灯等(電気負荷又は単に負荷という。)を働かせるためには、これらの負荷に電流を流さねばならない。電流を流すためには、電圧を加えねばならない、電圧を加えるためには、電圧発生のために電源を必要とする。これらの関係を図示すれば図1・16のようになる。

 

015-1.gif

図1・16

 

この図においてスイッチを閉じれば、電流が流れ電灯は点灯しモータは回転する。

このように、電流を流すためには環状の電流の通路を必要とする。これを電気回路という。スイッチを閉じた状態を電気回路を閉じる(又は閉回路、閉路という。)といい、スイッチを開いた状態を電気回路を開く(又は開路ともいう。)という。

 

1・10 電気の発生

 

電気はどのようにして発生するかを分類して考えよう。

(1) ある物体を摩擦によって電荷が発生することは1・3で述べたとおりである。

(2) 電磁誘導作用すなわち磁力線(1・2参照のこと。)と導体との相互作用によって電気が発生する、後述するが発電機の原理である。

(3) 化学作用によって電気が発生する。蓄電池、乾電池等はこの作用を応用したものである。

(4) 熱電現象によって電気が発生する。すなわち二種類の金属接合点に他端と違った温度を与えれば、その他端に起電力が発生して電流が流れる。これをゼーベック効果といい、1821年ドイツのゼーベックが発見し、その後イタリアのノビリがこれを応用して熱電対を作り、温度測定に使い、現在でもパイロメータといい使用されている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION