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注:熱効率とは次の式で表される。

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ここで、4500とは1馬力は75kgm/sで1分間では75×60=4500

また、427とは1kcal=427kg・m熱の仕事当量のこと。

〔例題〕 1,200馬力のディーゼル機関において、1時間の燃料消費量が210kgとすればこの機関の熱効率はどのくらいか。ただし、使用燃料の発熱量は10000kcal/kgとする。

〔解〕

 

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以下ディーゼル機関、蒸気タービン及び電気推進装置について説明する。

3・4・2 ディーゼル機関 (diesel engine)

この機関は、ドイツのルドルフ・ディーゼル博士が、1858年以来石油機関について研究を重ねていたが、遂に1898年にいたって、熱効率の良いディーゼル機関を完成したものである。それ以来種々改良され今日に至った。

このディーゼル機関の動作原理の特長は次のようなものである。

シリンダ内において、ピストンが上下運動する際、ピストンが上昇して、そこの気圧が30kg/cm2以上の高圧に圧縮すればシリンダー内の圧縮空気は発火点以上の温度になる。そこへ燃料油を噴射すれば、着火燃焼し、爆発圧力により、ピストンは上下運動を繰返し、クランク軸により回転運動に変換される。なお、この場合燃料として廉価な重油が使用できる特長がある。重油は粘度の低い順にA・B・C重油に分けられ最近では大型ディーゼル機関にC重油が使用され運航費の低減に役立っている。

 

 

 

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