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そんな時、人の出会いとは不思議なものです。昔の職場で一緒だった保母さんが市役所に来ていて、「あら、亀田先生、どうしたの、新座に住んでいるの」。「えっ」こんな所で「先生!!」と呼ばれるはずがないと思って振り向くと、幼稚園に勤務時代の同僚でした。「先生こそ、どうしたの、今何しているの」「今、この市立保育園の園長しているの、貴女は」訳を話し、今人事課に断りに来た事を話すと、「これから伸びる所だから務めてみない」と言われたが、「みどり学園」は断る事にしました。

すると、人事課からも「みどり学園は、2、3日前に決ったところです。だが今、保育園が早延長が始まる為、保母増員しているので、是非来てほしい」と言われ、家でメソメソしていても仕方ない、亡くなった子の為にも元気な姿を見せた方が主人も安心すると思い、市の保育園に務めました。ところが、園では元気いっぱい他児と接しているのに家に一歩入ると仏壇の前にポカンと座っている事が多い日々でした。

市の保育園に勤務して5、6年目、何気なく広報紙を見ていたら、ありました。「10月は里親月間」と出ていました。登録して子どもを預かる事が出来る、里親制度です。

 

 

 

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