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V 所感

ISO/TC8 1999年東京会議開催は、開催に関する経緯で述べたように、平成9年10月にハンブルグで開催された第16回TC8本会議で招致を表明し、平成10年10月にモルドンで開催された第17回本会議で確定した。

この状況を踏まえて、平成10年度にISO/TC8 1999年東京会議準備部会を設置し、事業計画、資金計画などを立案し、関係各方面の理解と協力を諮ることから準備が進められた。

国際会議の開催は、事前の準備、多くの費用、労力を必要とするが、過去に3回の経験もあり、時節柄ビジネスライクな会議とするということも含めて、ISO/TC8 1999年東京会議準備部会の適切な御指導を得ながら、前年度から準備を進め、万全を期すことが出来た。

所要経費は、通商産業省工業技術院の国庫補助の他、(社)日本造船工業会を初めとする関係団体、本会関係各社からの拠出金によってその経費をまかなうことができた。

本年度(平成11年度)に入ってからは、ISO/TC8 1999年東京会議準備部会の下に本会役職員で構成する財務、総務、会議、行事の4小委員会を設置して、この会議開催に取り組み、関係各位の御支援のもとに諸般の準備を鋭意進めた成果がこの1週間にわたるISO/TC8に関する一連の国際会議の運営と諸行事に結集され、成功を収めることができた。

会議、行事の各小委員会では、前回に倣い実施上必要な事項をいくつかのプロジェクトに細分化し、そのプロジェクト単位で、タイムスケジュール、シナリオなどを作り、それに基づいて実行するという方法を取ったが、大変有効に機能した。

外国代表委員の受け入れには、ホテルの手配と入国ビザの2つの問題がある。先ず、ホテルについては、会場となるホテルが比較的安い価格であったので、メインのホテルとして20室をブロック予約し、少々高めではあるが、隣接する場所にあるホテルに8室予約をした。

結果として会場と同じホテルは満室となったが、高いホテルは1室のみであり、また、安いホテルを紹介するよう要望があり、近くにある別のホテルを4室取った。このように日本のホテルは、一般的に高いので、安いビジネスホテルを紹介した方がよいのかも知れない。

また、前回通信事情が悪く、最後まで気を使ったソ連が、今回は、ロシアとなり比較的早い時期にビザ手続きが終了した。一方中国は、1ヶ月近く前から種々手を打ったにも掛わらず、ビザが出ず、中国が来日したのは、会議最終日の夕方で間に合わなかったのが残念である。原因は不明であるが、中国国内での連絡がうまくいかなかったようである。

出席者は、10ヶ国 5機関 63名、同伴者8名と非常に多勢であり、近年にない大きな会議となった。

また会議場となったホテルは竹芝桟橋に沿ったところにあり、コーヒーブレークを行った室の窓からはレインボーブリッジと東京湾が一望にでき、大変好評であった。

 

 

 

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