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2. 開催を引き受けた事由

過去数年来、ISO/TC8本会議及び日本が幹事国を担当している分科委員会(SC)の会議を日本で開催する必要性を痛感していたが、最近のISO/TC8内での議論の推移、各国の日本に対するより積極的な役割を果たす事への期待感等を踏まえ、日本が、今後、国際的なお付き合いを続けて行く上で、是非とも必要であるとの判断から、平成9年10月に開催されたISO/TC8ハンブルグ会議において、標記の会議を日本で開催することについての意向表明をした。

事由は、要約すると次のとおりである。

(1)国際的な場では、meetingにおいて物事を処理していくことを極めて重視している。

(2)ISO/TC8は、国際的な機関であり、会議の開催は、できるだけ各国が引き受け、地域的に偏らないことが望ましいとされている。

(3)現在、ISO/TC8等の会議における日本のプレゼンスは、それほど大きいものではないが、これは、主として通信手段による対応が多いことにも原因があると考えられる。他方、欧米流の考え方になじみ、国際的なお付き合いの場に溶け込んで行って、初めて、我が国の意見、主張が尊重され、海運、造船の一流国としての立場が、十分に反映されるといった面があることを考慮する必要がある。

(4)これまで、ISO/TC8関係の国際会議(本会議、分科委員会等)の開催については、経済的な負担、英語力の問題等から、極力、引受けを回避してきたが、いつまでもこの状態を続けることは好ましくない。

(5)本会議と同様に重要な会議である諮問グループ(AG)会議については、1974年以降、今年までに26回開催されているが、我が国で開催したことがない。

以上のようなことを総合的に考慮し、1973年の第8回会議、1990年の第12回会議に次いで9年振りで、ホスト役を引き受けることとし、1997年10月の第16回TC8本会議において、1999年の第18回ISO/TC8会議の日本開催の意向表明をした次第である。

また、この意向表明は、翌1998年10月の第17回TC8会議で正式に決定した。

 

 

 

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