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I ISO/TC8東京会議開催に関する経緯

1999年のISO/TC8本会議の開催地は、1998年10月イギリスのMaldonで開催されたISO/TC8本会議で、東京に確定した。この東京会議では、ISO/TC8本会議の他、日本が幹事国をしているSC6及びSC9を同時開催することとし、また、ノルウェーが幹事国をしているSC10等が同時開催を希望した。

ここに至った経緯は、次のとおりである。

1. 背景

ISO/TC8の最近の会議開催に関する動向は、次のとおりである。

(1)ISO/TC8は、1994年第13回ノルウェー会議で、分科委員会(SC)を10の新しいSCに再編成し、Strategic vision/long range planを採択し、向こう10年間の活動方針を決定した。

このノルウェー会議の後、日本の田口議長の任期(6年間:1989〜1994)が満了し、1995年からアメリカのCapt.Piersallが、議長に就任した。

(2)第22回ISO/TC8諮問グループ(AG)会議(1996-3-13/14、Genova)で、今後は毎年4月にAG会議を、10月に本会議及びAG会議を開催することを決定した。

(3)第15回ISO/TC8会議(1996-10-14/16、Cascais)において、オランダ代表のProf.Hengstの誘いに応じ、日本から、会議開催の回数を減らす提案を行ったが、採決で破れ、ジェノア会議の決定が、実施に移された。Strategic visionで、IMOとco-operationを行う方針を強く打ちだしたISO/TC8として、IMO/MSCが、年3回、MECが年2回開催されているIMOの現状をふまえた措置である。

(4)ISO/TC8では、meetingを極めて重視しており、Capt.Piersallは、機会ある毎に、会議開催は、各メンバー国が、地域的に偏ることなく引き受けるよう、強く要請している。

また、日本に対しては、担当している分科委員会(SC)の会議が、これまで一度も開かれていないことを念頭に置いて、これらの会議については、幹事国が、自国で開催しなければならない原則はなく、各国代表が集まりやすい欧州等の国で、SC6、SC9の会議を開いたらどうかと勧誘されているのが現状である。

(5)ISO/TC8の本会議、諮問グループ会議が開かれる毎に、会議開催の状況一覧表が配布され、1990年以降、本会議、担当SCの会議を一度も開催していない、特に諮問グループ会議を一度も引き受けていない日本の状況が突出して目立つようになったのが、今日の姿である。

(6)諸外国も、1996年のCascais(ポルトガル)、1997年のHamburg(ドイツ)、1998年のMaldon(英国)の例のように、厳しい国内事情の中で、最大限の努力をして引き受けている。

 

 

 

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