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表3 セシウム137の体内放射線量別被検者数(地域別、1991-1996)

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すべてのデータは、モギリョフ州立医療診断センターで開発したリレーショナルデータベースによって管理した。データ入力は、特別のソフトウェアを開発し、質問表や検査結果記録用紙と同様の様式をコンピュータ画面に表示させて行った。データの論理チェックおよび範囲チェックは、誤りの水準に応じてデータを画面に色分けして表示する特別に開発したソフトウェアを用いて行った。これにより、作業者は簡単にデータの入力とチェックが行える。5センター間のデータ転送はモデムを使って行った。

計量データを整理する場合、平均と標準偏差の二つの統計値に要約するという方法が慣例的であるが、この方法はデータが正規分布あるいはそれに近い分布から得られていなければ不適切である。そのような要約は情報損失をもたらし、結論を誤らせるかもしれない。本プロジェクトにおいては、統計解析の第一歩として、データの図的表示を行うよう心がけた。箱ひげ図などを利用して、分布型と外れ値の有無を調べた。また、データ構造の詳細な解析は、重回帰分析やロジスティック回帰分析などのより高度な統計手法を用いて行った。

 

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図3 性・年齢別にみた体重当たりのセシウム137体内線量の箱ひげ図。

(全身線量で540Bq以下は検出限界以下であるのでこの図からは除かれている。)

箱の上端、中央、下端の線はそれぞれ全標本の25%点、50%点、75%点を、箱の上・下につけられている“ひげ”はデータのばらつきの程度を示す。黒丸、二重黒丸はそれぞれ“外れ値”と“大外れ値”を表わす。以下の箱ひげ図においても同じ。

 

 

 

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