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例えば、「晴れの国おかやま」に象徴される温暖で災害が少ない自然風土、瀬戸大橋、東西二本・南北一本の高速道路など西日本の高速交通網の結節点としての地理的優位性、低料金・高速で24時間いつでも使えるインターネット利用環境を県民に提供する「情報の高速道路」である岡山情報ハイウェイの整備、わが国最初の西洋近代美術館である大原美術館、花と緑と水辺にあふれる倉敷チボリ公園など、これらは全国、そして世界に誇ることのできる宝です。

昨年夏に設置した「おかやま21世紀戦略会議」で議論を深めている中でも、こうした地域の良さを見つめ直して、国内外に向けては大いに情報発信するとともに、そのポテンシャルをさらに生かしながら、知恵と工夫を凝らしたソフト化戦略を一層進めていく必要があるということを実感しております。今こそ、一人ひとりが時代の変化を前向きにとらえ、発想を転換し、前例にとらわれることなく積極果敢に物事に取り組んでいく「チャレンジ精神」を持つことが大切であると思います。また、これまで以上に、県民や企業、各種団体、そして特に新たな役割が期待されるNPOなど、あらゆる地域の担い手や近隣諸地域との幅広い連携を図りながら、魅力と特色ある地域づくりを進めていくことが不可欠であると考えています。

本年4月からは地方分権一括法の施行や介護保険制度の導入など、まさに地方分権時代が到来し、「地方が自ら考え、自らの責任で決める」ことが必要とされます。私自身も就任以来、県民の皆様との対話に出向く「青空知事室」を76回続けておりますが、これからも県民に軸足を置いた「対話の県政・開かれた県政」を基本とし、県民ニーズの把握と意見のやりとりを深めるとともに、県庁の政策立案・企画調整機能の充実を一層図り、分権時代にふさわしい自治体経営を行っていきたいと考えております。

今後も、新たな時代のうねりを鋭敏に感じ取り、明確な21世紀への地域戦略を持ち、先手先手を打った政策を進めながら、岡山県の明るい21世紀を県民の皆様とともに築き上げていきたいと考えています。

 

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後楽園300年祭―庭園のこころ・新世紀ヘ―

 

 

 

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