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「歴史と文化の薫るまちづくり」

柴田勲(愛媛県宇和島市長)

 

宇和島市は総面積143.24km2で、四国西南地域の中核都市として発展してきた、三方を山に囲まれ、西方に宇和海が広がる風光明媚な城下町です。

本市では、21世紀を展望した新しいまちづくりを推進するため、宇和島の将来像を『自然と調和し、潤いと活力ある豊かな宇和島』と定め、

1]魅力とやすらぎのあるまちづくり

2]健康で豊かな市民生活づくり

3]活力ある地域の産業づくり

4]21世紀を担うひとづくり…の4つの目標を設けて、まち全体に多彩な魅力があふれるまちづくりに取り組んでいます。

宇和島のまちは、慶長19年(1614)、仙台藩主・伊達政宗の長庶子:秀宗が宇和島十万石に封じられ、藤堂高虎の居城であった板島丸串城に入部したことから始まります。その後、9代にわたる伊達藩政が続き、伊達十万石の城下町として、城山を中心に市街地が広がる現在の宇和島の町が形づくられてきました。伊達博物館、天赦園、宇和島城など、今なお、伊達家の歴史が町々に、人々の中に生き続け、それが宇和島の誇りとなっています。

特に宇和島城は、日本に現存する天守閣12の貴重な1つで、独立式天守で三重三層の江戸時代の様式を現わした代表的なものとされ、国の重要文化財の指定を受けています。

また、幕末から明治初期にかけては、天下の四賢侯と称せられた伊達宗城、司法権の独立に尽力した児島惟謙などの優秀な人材を輩出しました。

このように、宇和島には古い歴史と文化遺産が数多くありますので、「歴史と文化の薫るまちづくり」を積極的に推進しています。

平成5年に江戸末期に建設された砲台跡を公園として整備し、同地に明治時代の擬洋風の木造寄せ棟造りの建物を歴史資料館として復元し、歴史・民俗資料を展示しています。

平成5年に宇和島城周辺都市景観形成誘導要領を制定、平成7年に宇和島市都市景観条例を制定し、城山と調和したまちづくりを推進しています。

また、宇和島城周辺の景観整備を行うために、平成7年に宇和島城周辺キャブ事業を実施。電線や電柱が消えただけでなく、街路樹や歩道も整備され、すっきりしたまちなみになりました。

宇和島城の整備にも努め、平成9年から遺構調査・石垣修復などを実施しています。

来年は、宇和島城の築城400年を記念して、"宇和島城を中心とした宇和島の情報発信"をコンセプトに各種イベントを実施して、宇和島市のPRとイメージアップを図っていくことにしています。是非一度、「歴史と文化の薫るまち」にお出で下さい。

 

宇和島城築城400年祭イベント情報

 

○オープニングイベント(H11.12.31〜12.1.1)

2000年カウントダウン&新春初売の市、城山新春初稽古

○春のイベント 「伊達なお城下町祭広場」  H12.5.5

特産品市、時代劇風仮装、開運なんでも鑑定団出張鑑定、大道芸、闘牛パレードほか

○秋のイベント記念コンサート、

天守閣サミット、シンポジウムほか

 

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