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「美しい自然、美しい街並み美しい心」

アメ二ティあふれる町づくり

―櫛形総合公園建設をとおして地域づくりを―

石川 豊(山梨県櫛形町長)

 

櫛形町は、山梨県甲府盆地の西部(峡西広域市町村圏)に位置し、南アルプス連峰の前衛である県民の森櫛形山の裾野に広がる、人口18,900人余りの自然環境に恵まれた田園都市です。昭和60年度に快適環境づくりを目指して、県下に先駆けアメニティタウン計画を策定し、「美しい自然、美しい街並み、美しい心」を基調とした快適でうるおいのある町づくりのため、様々な施策を推進しています。

古くは、駿信往還の宿場町として栄え、峡西地域の中心的な役割を果たしながら、今日に至っていますが、現在は、国土開発幹線自動車道に位置づけられた「中部横断自動車道」が事業着手され、それに伴う「新山梨環状道路」も計画されています。

町内にはインターチェンジが建設されるため、供用開始になれば産業・経済・文化などに与える社会的影響は計り知れないと推測されることから、広域化等を視野に入れた基盤整備について、様々な施策を実施してきました。

これらの施策の一環として、スポーツ施設を含め町内外の人々が憩える場としての「櫛形総合公園」の建設があります。

本町では、昭和53年に「健康体力づくりの町」を宣言し、スポーツ活動の日常生活への定着を一層深めるため積極的な諸施策を進めてきましたが、スポーツを実践する人々の増加や内容の高度化、また町全体で活動できる拠点づくりへの要求が高まり、総合的施設の整備が求められました。

 

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可動式上屋を備えたコミュニティプール

 

こうしたことから、昭和58年2月に、都市公園として都市計画法による事業認可を受け、面積11.5haの公園建設に着手し、昭和63年には、収容観客数8千人の野球場を整備しました。また、昭和61年12月に、昭和天皇御在位60年記念公園の指定を受け、平成2年7月に県下には、類をみない可動式上屋を採用した通年利用型のコミュニティプールを、その後、競技コート10面の県下で初めてのゲートボール場や芝生・噴水・遊戯広場などを順次整備してきました。

また、平成11年秋には、収容観客数4千人でサッカーの試合も可能な日本陸上競技連盟第3種公認の陸上競技場が完成し、総合公園全体の完工式を開催する予定です。

一方、公園内には防火貯水槽、備蓄倉庫が整備され、防災ヘリコプターも離着陸できるなど防災公園の役割も担っており、平成10年6月には、山梨県下の防災訓練が実施されました。

このように、「櫛形総合公園」は、老若男女が集い憩う場というだけでなく、地域の防災拠点を始め多目的な用途に活用できる、正に総合公園の名に恥じない公園です。

櫛形総合公園の建設は、地域づくりの非常に大きな事業であります。多くの町民の方々から樹木の御寄付をいただくなど、行政と住民が一体となり建設したものでありますが、今後は、町民はもとより、広域的な各種スポーツ大会、イベント等が頻繁に開催され、峡西地域を始めとする多くの人々が集い交流する場として、活用されることが重要ではないかと考えております。

 

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防災公園の役割も担う櫛形総合公園

 

 

 

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