■地方分権の背景・意義・理念
【横島】今日の「地方分権推進フォーラム2000」、たいへん大切な時期に大切なテーマを、たくさんの方々とお話しをする機会は重要だと思います。6人のパネリストの皆さんにお揃いをいただきまして、それぞれのお立場からできるだけ深い議論を展開させていただこうと思っておりますので、会場の皆さん、パネリストの皆さん、よろしくお願いいたします。
先程の映像でもございましたが、歴史をたどりますと平成5年の国会決議が一つのスタートになっておりました。高原委員会、諸井委員会、「地方分権一括法」の制定。そして、4月からの施行と、若干急な上り坂をハイスピードで駆け上がってきた感じがありますが、実はこの問題は戦後50年の日本の民主主義の成熟過程の中で常に必要性が叫ばれていた、たいへん重くて難しいテーマでした。それだけにいよいよ4月からということになりますと、日本の戦後民主主義の本物がようやく始まるんだという感慨すら覚えるわけでございます。関係の皆さんがお集まりのこういう席では、その思いもひとしおではないかと思います。
同時に予想以上に大きな変化ですから、この地方分権の実施に向かっての対応を巡りましては、各層、各テーマに新しい問題も起きておりますし、模索も始まっておりますし、時によっては混乱も生まれるという事態が今、現実ではないかと思います。