また、国民の政治離れが指摘されて久しいところですが、これは民主主義の学校とも言われる地方自治が、「3割自治」などと揶揄されている現状と無関係とは言えないと思います。私は日ごろから「政治の原点は地方自治にある」と申し上げ、政治信条の一つとしておりますが、地方分権の確立は住民参画の拡大によりまして、民主主義を活性化させることになるものと確信しております。
地方分権を実行するというわれわれ地方自治関係者に課せられた責務は重大であります。自己決定と自己責任に基づく地域づくりを行っていくには、幾多の試練や課題が待ち受けていると思われますが、それを乗り越えてこそ新しい展望が開けてまいります。本日のフォーラムが今後の課題解決の手掛かりになれば誠に幸いです。
縷縷申し上げましたように、今回の法律改正は非常に意義のある画期的なものですが、地方分権全体から見ると一つの到達点であります。その意味で地方税財源の拡充など、真の分権型社会を実現する観点からも、継続的な努力がなお必要であると私は考えております。更なる地方分権の推進に向け、私ども地方六団体は引き続き全力で取り組んでまいる決意でございます。今後とも皆様方のご協力、ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、開会のごあいさつとさせていただきます。
