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図表4-5 埋立ての各ケースにおける費用負担の比較(内訳別)

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※端数処理の関係で、小数点以下に誤差が生じている

 

4 資金計画

事業実施年度以降も、起債償還額などについての財政負担額が生じてくる。起債の償還期限や据置期間は、各起債の種類毎・借入先毎に決まっている。起債額と後年度の負担との関連を調べるため、最も標準的なケース1を例にとり試算を行う。なお、借入利率5%、借入先は政府資金と仮定する。

ケース1を分析してみると、次の2つの事業債に分類することができる。

○一般公共事業債(港湾)

・対象施設:エプロン、臨港道路(取付道路を含む)、フェリー接岸岸壁、交流広場、連絡橋製作・設置

・起債額計:35.7億円

・充当率:95%

・償還期間(うち据置期間):20年(3年)

・交付税算入:おおむね69.5%

○港湾整備事業債

・対象施設:その他の施設

・起債額計:112.1億円

・充当率:100%

・償還期間(うち据置期間):20年(5年)

・交付税算入:なし

 

図表4-6によると、元金と借入利息をあわせた償還額の合計は、約249億円となり、国の補てんを除いた市の負担額は約208億円である。したがって、このケースでは、金利負担により、借入金に対して40%程度持ち出し額が増加することになる。償還開始当初は利息のみの返済であり、年間の負担額は8億円に満たないが、据置期間終了後(一般公共4年、港湾整備6年目以降)元金の償還が加わるため、公債費負担が一気に増大し、6年目から最終年度(20年目)まで年間14億円近くの義務的な経費が生じることになる。

 

 

 

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