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次に、今後の利用意向について平成10年度と11年度を比較すると、劇的といっても良いほどにどのサービスの利用意向も軒並み上昇している。これは、上記調査レポートが指摘するとおり、介護保険制度に対する認知度が高まり、「不明」回答が減少したことが大きな要因であろう。現在利用中の人の継続希望と、新規に利用したい人を合わせた「利用意向率」は、介護保険適用対象サービスでは、「福祉用具」が25.5%から57.6%へ、「短期入所」が29.3%から55.0%へ、「訪問入浴」が26.3%から53.3%へ、といった具合である。

注目されるのは、本調査の対象の一つである「移送サービス」が18.5%から56.0%へと3倍に拡大しており、しかもその全回答が現在は利用していない人(平成11年度の回答の場合。10年度調査では、利用中の人が2.7%ある)のものだという点である。潜在ニーズは極めて強いというべきであろう。また、「配食サービス」についても、移送ほどではないにせよ、19.9%から29.6%へと利用意向は上昇している。なお、「寝具乾燥消毒サービス」は11年度は調査されていないが、10年度の結果では利用意向が11.5%と、やや低めになっている。

 

 

 

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