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●考察

本検討ではロンジスペースは変えてないから、工数及び重量差は主としてトランス数の増加によって生じ、外板の板厚は不変(外板の板厚はロンジスペースで決まる--本船で、ロンジスペースを変えた時の船底外板の厚さの変化をFig.7-3に示す)。

参考までに、本船の船底外板が 1mm増加した場合の速力低下値を概算してみると、

重量増≒0.001×2.7×13.0×2.7≒0.10t

計画満載排水量=11.4t→11.5t

速力は排水量の1/3乗に比例するとして、

28kt×(11.4/11.5)1/3

=28kt×0.997

=27.9kt

即ち0.1kt程度の差にしかならない。

速力低下の犠牲がこの程度であれば、ロンジの数を減らし工数減を図る方が得策な場合も多い。板厚増は溶接歪み防止にも貢献する。

 

Fig.7-3 4.9GT型漁船

ボトムロンジスペースと船底外板板厚の関係

061-2.gif

 

 

 

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