日本財団 図書館


破壊強度(σb)は、1)と同様最小寸法板厚を用いて求めた。母材の曲げ強度は引張り同様の値となり一般的MRタイプのFRP板の強度と比べるとやや低目となったが、裏、表曲げとも同等の値となった。継手材の強度は、Aタイプ表曲げ以外は母材の強度をこえた。継手部の応力状態が加工精度に依存していると思われる。これは、Aタイプが表曲げの場合、スカーフ継手部で破壊するのに対して、裏曲げは、裏打積層の最外層のマットが壊れたのち、板厚の薄い部分で折れてしまう。

次に、Bタイプは、表曲げの場合、裏打積層の板厚が厚いため、スカーフ継手部で壊れるが強度は、高くなっている。また裏曲げについて、裏打積層部板厚が、継手部で長手方向に変化しているために、曲げモーメントは板厚に影響されるので、板厚の薄い部分で一気に破壊してしまう。しかし、強度保持率は、かなり高い値を示している。

3) バーコル硬度試験は、Sタイプの試験片を中心に、継手部の試験片の一部で行った。

 

162-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION