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(4) サブプログラム

同じ動作がよく現れる場合に、毎回プログラムを行う代わりに、その動作をサブプログラムしておいて、つどメインプログラムの中に呼び出す方法。

例えば、ピアシング動作をプログラム番号O 0001とし、別プログラムの中に呼び出すとすれば、

O 0010 *     (別プログラム番号   )

M98 P0001 L1 * (O 0001を、1回呼出せ )

………………  (メインプログラム   )

M99 *      (サブプログラムの終わり)

のようにする。

 

準備機能:G××、補助機能:M××、合わせて「GMファンクション」というが、2桁の××には、重複さえしなければ、標準にない任意の機能を設けて割当てることができる。NC機そのものには便利で、工夫や進化に対応できる反面、統制されなければ互換性は失われる。

NC機器メーカーによりNCデータに差異が生じる理由の一つである。

 

6.2 NCシステム構成

このようにNC機械に解読されるように、NCフォーマットで作業手順を記述したものが、NCデータである。そして、NCデータをコンピュータで作り出すシステムが、ここでいうNCシステムである。

同じ部品を精度よく繰り返し削りだすNC旋盤のNCデータなら、図面を読取って慎重に手打ち紙テープを作り、試みに1部品を削って確かめ、あと自動の量産に入る方式が成り立つが、注文個別生産で「現図が図面」の造船では、そうは行かない。

造船のNCは、コンピュータ化が前提であった。

 

まず、全体の位置付けでのシステム構成を[図5.2.8 数値現図システムフロー]の末尾に位置付けた「NCシステム」部分で概説する。

NCシステムは、すでに数値現図的計算は済んでいるので、加工自動化の準備システムとして捉えられ、大まかに3段階に分けられている。

 

(1) ネスティング・システム

いわゆる取材である。語源は Nesting:(鳥などの)巣作り/(箱などの)入れ子細工に由来する。部品を素材に旨く配置することであるが、「旨く」には、歩留りがよく/切断能率がよく/部品仕上り精度がよく/所要部品ロットのまとまりがよく…などなどの意味があり、そう単純なことではない。ネスティングの良否により材料節減、罫書、切断作業の工数削減ならびに部品管理などに影響を与える。

 

 

 

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