(2) 静的荷重による締め固め
円錐(円筒)状の用具を用いて、所定の圧力で所定の回数、試料の上面を加圧することにより締め固めるもの。貫入法やフローテーブル法ではこの締め固め方法を用いる。
容器内の粉体(粉粒体)では、深さが大きい場合、上面に加えられた圧力(力)が、下まで伝わらない(壁面に対する剪断力となる。)。そのため、見かけ密度を計測する際には、試料を幾つかの層に分けて挿入し、各層毎に締め固めを行う。
R.1.7 間隙比 (Void Ratio) 及び飽和度 (Degree of Saturation)
間隙比とは、固体部分の体積に対する空隙(水や空気)部分の体積の割合であり、飽和度とは、空隙部分の体積に占める水の体積の割合である。それぞれe及びSrで表される。
図R.1.7.1に示すように、試料に占める固体部分、水部分、空気部分の体積を、それぞれVS、VW、VAとすれば、間隙(空隙)の体積VVは
VV = VW + VA
となり、間隙比及び飽和度Srは以下の式で定義できる。
これらパラメータの計測手順は以下の通り。
(1) 真密度、見かけ密度(全体の体積と全体の重量)及び水分値を求める。
(2) 全体重量と水分値から固体部分の重量を求める。
(3) 固体部分の重量と真密度から、固体部分の体積を求める。
(4) 全体体積と固体部分の体積から、間隙の体積を求める。
(5) 間隙の体積と固体部分の体積により、間隙比を求める。
(6) 全体重量と水分値から、水の重量を求める。
(7) 水の重量から、密度を考慮して(通常は1とする)、水の体積を求める。
(8) 水の体積と間隙の体積から、飽和度を求める。