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7-1.保険関係の電子化

 

Q7-1-1:保険証券の裏面約款と特別約款の電子化の方向を教えて下さい。

現在、輸出入貨物を取り扱う外航貨物海上保険に於いて日本の損害保険会社が発行している保険証券は、以下の4種類に分類されます。

旧証券フォーム 旧協会貨物保険約款(Institute Cargo Clause) 船舶用

旧協会貨物保険約款(Institute Cargo Clause) 航空機用

新証券フォーム 新協会貨物保険約款(New Institute Cargo Clause) 船舶用

新協会貨物保険約款(New Institute Cargo Clause) 航空機用

1963年に制定された旧協会貨物保険約款の旧証券フォームは、日本マーケットに於いて広く使用されていますが、ロンドンマーケットを含む世界各国では1982年に改訂された新協会貨物保険約款に既に切り替えられており、新証券フォームが使用されています。この様に日本の損害保険会社が発行する保険証券は、旧証券フォームが圧倒的に多く、新証券フォームの発行は海外のバイヤーが開設した信用状(LETTEROF CREDIT)で新証券フォームが指定された場合に限定されます。

【裏面約款】

新旧証券フォームの表裏に記載された約款は相互関係を有しており、電子化された保険証券に約款全文を電子メッセージとして組み込みたいのですが、余り実用的とは言えません。むしろ、電子化された保険証券には『約款△△△を参照する』と言った文言を入れて代用すべきと考えます。この為、新旧証券フォームの約款は、損害保険会社毎にパターン化して、コード番号/有効期日/名称/内容を中立機関たる登録局に事前登録して、登録局の文書管理サービス機能を活用していつでも/どこでも/誰でも閲覧できる形にすべきです。損害保険会社毎にホームページ(WWW)を開き,閲覧できる形にするのも一案と思います。

【特別約款】

特別約款は、広く一般的に使用されている標準タイプの特別約款と顧客ニーズに対応してカスタマイズされた特別約款の2種類に分類されます。前者の標準タイプ型の特別約款は、前途の証券フォームの表裏約款と同様に中立機関の登録局の文書管理サービスを利用して公表することも考えられますが、後者のカスタマイズ型特別約款は電子化された保険証券のデータとして取り扱わざるを得ません。

 

 

 

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