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(4) 沿線の地域特性

A.人口推移、年齢分布

(熊本市)

・人口は平成元年度が57万6547人、10年度が65万9748人。3年度に周辺4町を合併したため人口は大幅に増加し、その後も着実に増加する傾向にある。

・総人口に占める65歳以上の高齢者比率は15・3%と、10年前に比べ3・6ポイント上昇している。

(大津町)

・人口は平成元年度の2万2858人から11年度は2万7957人に増加。町内の工業団地への進出企業の増加、住宅の増加などが要因。

・総人口に占める65歳以上の高齢者比率は16・7%。

B.沿線の主な施設(学校、官公庁など)

・学校は、熊本大学、熊本県立大学、熊本学園大学、熊本大学医療技術短期大学、済々黌高校、熊本高校、熊本商業高校。熊本工業高校、熊本農業高校など。官公庁は、熊本県庁、熊本市役所など。

C.沿線の主な産業及び商業・観光地

・熊本市はビジネスの中心地として発達しており、大企業の支社、支店などが数多く立地。一方、大津町は「カライモ(甘薯)」などの農産物が豊富なほか、町内に2カ所の工業団地を抱える産業集積地域でもある(町長インタビュー参照)。

・熊本市内には熊本城、水前寺公園という全国的に有名な観光地があるほか、市内から阿蘇山火口まで約1時間半という地の利もある。

(5) モデル事業の実施結果

モデル事業の実施期間は4日間と短かったが、自転車持ち込みの利用台数は平成12年1月22日(土)が22台、23日(日)が8台、29日(土)が12台、30日(日)が5台の合計47台となった。1日当たりの平均利用台数は11・8台。この間、サイクリング大会などの特別なイベントは行わず、晴天だった22、29の両日は利用が多く、雨天だった23、30の両日は利用が少ないという結果になった。

モデル事業について、JR九州では11年12月17日に熊本市で記者発表し、翌日付の地元紙1紙に取り上げられた。また12年1月中旬にNHKが昼のローカルニュースで報道。1月22日のモデル事業初日は、新聞2紙、テレビ局3社が取材に訪れた。これらのマスコミ報道により、モデル事業の認知度は相当に高まった。

モデル事業の期間中は、自転車持ち込み対象列車の自転車専用車両にJR九州熊本支社の社員2名が常に乗車。安全性の確保を最優先に、持ち込み利用客は専用車両、一般乗客はその他車両へと誘導した。

 

 

 

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