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B.沿線の主な施設(学校、病院、公共施設など)

・学校は、九州大学、博多女子高校など。病院は九州大学付属病院、貝塚病院など。

・公共施設は、福岡県庁、福岡県警察本部、福岡県立図書館、東区役所、東警察署など。

C.沿線の主な産業及び商業・観光地

・ビジネス中心街に近いという地の利もあって、東京などに本社を置く大企業の支社・支店、地元有力企業の本社などが多数立地する。主な企業は、NTTテレコムエンジニアリング九州福岡支店、コマツ福岡、日本食品、北九州コカコーラボトリング、福岡銀行箱崎支店、日本生命保険博多支社、日本通運福岡支店、西部瓦斯、福岡ゼロックスなど。

・観光資源の多い福岡市内にあって、箱崎線沿線の有名観光地は箱崎宮前駅近くの「筥崎宮」。ここの日本庭園は、冬ボタンや春ボタン、ユリなどの四季の花が咲くことで有名。このほか、福岡の中心街に近いため商業施設も数多く立地している。

(5) モデル事業の実施結果

平成11年11月から12年1月の日曜・休日に合計11日間実施した。持ち込み台数は合計78台で、1日平均の持ち込み台数は7台だった。とくに、モデル事業初日の11年11月21日(日曜日)、福岡県サイクリング協会の有志らが参加した同12月23日(天皇誕生日)の両日は、1日当たりの持ち込み台数がいずれも17台と、モデル事業実施期間中の最高を記録した。11日間という限られた実施日数にも関わらず、これだけの利用台数があったことは注目に値する。

利用台数が多かった第1の要因は、実施主体である福岡市交通局のPR活動が極めて熱心だったことだろう。

同局は、11年11月19日にモデル事業の記者発表を行い、その結果、翌日以降の地元紙、全国紙に事業の内容が掲載された。また実施初日の21日には各マスコミの取材が殺到し、同日夕方のテレビニュースで各局が地下鉄への自転車持ち込み風景を放映(一部全国放送も)。新聞各紙の翌日紙面でも写真入りで大々的に報道された。これによってモデル事業に対する福岡市民の認知度が大幅にアップしたと考えられる。

第2の要因として、地球環境問題に対する市民の関心が最近になって急速に高まってきたことが挙げられる。とりわけ、福岡市のような大都市の住民にとって環境問題はより身近なものであり、早期に解決すべき重要課題と位置付けられていることから、鉄道への自転車持ち込みの意義が一層深く認識されたものと見られる。

 

 

 

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