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3.4.2 塩分測定のデータ処理

水温塩分測定装置の出口にて試料を採水し、これを持ち帰った後、Guildline社製Autosal Model 8400Bにより分析を行い水温塩分測定装置の塩分データの補正を実施した。持ち帰った塩分試料の分析は、国際海洋物理科学協会(IAPSO)標準海水によりAutosal Model 8400Bを校正し測定を実施した。試料の分析で得られた伝導度値を用いて水温塩分測定装置で得られた伝導度を補正して、塩分を算出した。

この補正は、現在080E〜085E航海までのデータについて実施した。

3.4.3 表面水温の測定結果と船内水温変化の補正

海洋表面(海水取水口)から二酸化炭素測定装置までの配管経路による船内水温変化は、平均値で0.3度以内であった。この海水温度測定の結果をさらに詳細に検討し、船内水温変化の補正を実施する。

なお、水温測定箇所は現場海水、シーチェスト、平衡器入り口、SBE21であり、これらの測定に使用した温度センサー、温度計は器差の検定を実施した。検定は各航海中に1回、それぞれの温度計、温度センサーを同一の水槽に投入して実施した。

検定温度は観測される水温の範囲(8℃〜33℃)で、約2℃毎の温度とした。

なお、本報告書中の海水の二酸化炭素濃度は、船内水温変化による補正計算を実施していない暫定値である。

3.4.4 観測結果の公開について

水温変化等の補正計算を実施した観測結果は交通エコロジー・モビリテイ財団内にデータセットとして蓄積した後、世界気象機関(WMO)温室効果ガス世界資料センターを通じて国内外の利用者へ提供する。

 

 

 

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