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■事業の内容

21世紀を間近にひかえ、人類は地球温暖化という大きな問題に直面している。これを克服するため、平成9年12月の気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)において京都議定書が採択された。先進各国は温室効果ガスの排出削減に努めることとなり、わが国は2008年から2012年までの間に6%削減(1990年比)することを、世界に約束した。
 わが国では、主要な温室効果ガスであるCO2の排出量は、運輸交通部門が約2割を占め、そのうち約9割は保有台数が7千万台を越えている自動車からの排出であり、今後さらに増大する傾向にある。この状況を打開するためには、交通部門においても、温室効果ガス排出抑制のための施策を積極的に推進する必要がある。このため、エコドライブの取り組みで優秀な事業者を表彰するとともに、様々な交通関係者により行われている地球環境保全に関する最新事例を紹介し、地球環境と交通の新しい関係を目指すため、「交通・環境フォーラム」の開催を目的として、本事業を実施した。
(1) 地球環境対策推進大会の開催(名称:「交通・環境フォーラム」)
 [1] 日 時  平成10年12月14日 13:30〜16:50
 [2] 場 所  虎ノ門パストラル 葵の間:東京都港区虎ノ門4−1−1
 [3] 対 象  一般、運輸事業者、地方公共団体等
 [4] 参加者  約320名
 [5] 内 容
  a.エコドライブコンテストの表彰及び受賞者の発表(2件)
   ・日本通運(株)東京航空支店国内貨物営業部原木集配課
   ・神奈川中央交通(株)
  b.講演「パリ・ダカールかく戦えり」
篠塚建次郎 氏
  c.報告「地球温暖化に関する最新の国際動向」
     運輸省運輸政策局環境・海洋課長 福本秀爾 氏
  d.先進的な取り組み事例発表(3件)
   ・「低公害車の将来動向」
     日産自動車(株)総合研究所研究推進部主任研究員 佐々木正史 氏
   ・「JR貨物の静脈物流について」
     日本貨物鉄道(株)鉄道事業本部営業部長 齋藤実 氏
   ・「新しい公共交通システムの動向」
     東京大学大学院工学系研究科教授 太田勝敏 氏
 [6] 周知方法
  a.開催案内状(A4判)1,000部を作成し、関東近県の各事業団体、行政自治体及び環境NGOに配布し、事前周知を図った。
  b.プログラム(A3判中折)400部を作成し、当日会場で参加者に配布した。
(2) 報告書の作成
 [1] 規 格  A4判 29頁
 [2] 部 数  600部
 [3] 配布先  関係行政機関、関係事業者団体、大会参加者等
■事業の成果

平成10年12月14日(月)13:30〜16:50、虎ノ門パストラルにて、第一部はエコドライブコンテストの表彰及び受賞者の発表、第二部は講演にラリー・ドライバーの篠塚建次郎氏、地球温暖化に関する最新の国際動向を運輸省、先進的な事例について企業、大学より3名を招いて開催した。

 フォーラムは、関東近辺の各事業団体、行政、自治体及び環境NGOから320名の参加を得た。

会場内は熱気に包まれたが、最後まで熱心に聴講され、地球環境と交通の新しい関係の構築を考える場を提供することができたと思われる。





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