■事業の内容
プレジャーボート以外の海難が減少傾向にあるのに反して、プレジャーボートの海難は年々増加の傾向にあって、平成8年に発生した全要救助船舶の中にプレジャーボートが占める割合は非常に高く憂慮すべき事態となっている。 これらプレジャーボートの乗組員は、いわゆる海のプロでない者が多く、その海難の原因の多くが基本的な知識及び技術の欠如によるものであることから、特に海難防止の強力な指導が望まれる。 このため、これら海難を未然に防止し、被害を最小限にくい止めるために、安全講習会及び実技講習会の開催による教育活動、現場指導・安全パトロールによる安全活動及び小型船舶の安全運航に関する広報誌、パンフレット、ポスター等を発行しての広報活動並びに主として小学生を対象とした海事思想の普及活動を行うことによりプレジャーボートの海難の防止に寄与することを目的とする。 (1) 教育活動 [1] 海上安全講習会(5回) 東播磨・大阪(淡輪)・神戸・明石・姫路(木場) プレジャーボート関係者に対して、海上交通関係法令の周知及びマナーの励行、海難事例から見た安全対策、気象、海象、水上安全法等について指導した。 [2] 実技講習会(1回) マスコミ関係者を中心として、水上オートバイ、ボーティングの実習を実施した。 (2) 安全活動 [1] 海上安全指導員連絡調整会議(4回) 現場指導等についてその方法、日程の連絡調整のための会議を開催した。 [2] 海上安全指導員現場指導(119回)
指導員がプレジャーボートの関係者に対して航海計画、装備品の備付け、機関整備免許の所持等を指導した。 (3) 広報活動 [1] パンフレット作成(2回) 「台風、津波、天気図の記号」 「突風と観天望気」 [2] ポスター作成(1回) 「目でカクニン、海図でカクニン、船の位置」 [3] 広報誌しおかぜ49号、50号発行(各500部、2回) ・海難救助訓練、海保50周年記念他 ・協会会員の活動総集、BAN救助特集 (4) 海事思想普及活動 FMラジオ放送 ・プレジャーボートの安全運航に関する海上安全情報の提供を放送。 (FM神戸放送 13回)6〜9月 毎週土曜日 AM8:10〜(約15分)
■事業の成果
当協会のエリアの大部分がプレジャーボートのメッカ、瀬戸内海であるためプレジャーボートの在隻数も多く、ますます海洋レジャーが盛んになってきている。
安全講習会の開催、海上安全指導員による現場指導、各種の情報の提供、参考資料の作成配布、基本的な技能の向上、ルール・マナーの教育、指導により安全意識の高揚を図り、プレジャーボート等の海難事故の発生を防止することに役立っている。引き続き各地での安全講習会、現場指導、広報活動、海事思想普及活動を積極的に実施していくことが必要と思われる。
海上安全講習会の開催は、例年シーズンにかけて実施していたが、シーズン前(冬期)の開催を希望する声が多くあるので、3/4半期〜4/4半期に開催することとなった。
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