■事業の内容
近年わが国の造船技術は、時代、広義の環境周辺技術の進歩に応じて、船舶の性能、構造、材料及び海洋構造物の安全性等広い分野での研究成果が発表されている。日本造船学会論文集刊行事業は、日本造船学会の講演会において発表された論文をとりまとめて刊行し、わが国造船技術を広く関係者に周知し、技術の向上に寄与することを目的として実施した。 また、国際英文論文集「Journal of Marine Science and Technology」刊行事業は、国内外の優秀なオリジナル英文論文を中心に年間4号を発行し、年間30編〜40編程度の論文を掲載することによって、学会活動の国際化をはかり、技術の向上に寄与することを目的として実施した。 (1) 日本造船学会論文集の刊行 [1] 体 裁 B5版、上質紙、表紙2色刷、写真を含む 第183号 530頁(内討論 32頁) 第182号 699頁(内討論 38頁) [2] 発行部数 各650部 [3] 内 容 春・秋の講演会において発表された船舶および海洋工学に関する下記の7研究分野での研究論文を講演会における討論を含め収録してある。 a.抵抗・推進 b.運動 c.構造 d.材料 e.溶接・工作 f.設計 g.機関 最近の論文内容について特徴的な点は、流体力学あるいは構造解析のような理論的研究については数値計算が大型高速コンピュータを用いて非常に精密化し、膨大な計算結果を発表していること、設計におけるシステム化、姿勢・運動等のコンピュータ制御、新材料・複合材料の研究、氷海問題等々、新しい論文が増えていることである。 第183号 論文 53編 第184号 論文 68編 [4] 配 布 先 a.国 内 460部 b.海 外 150部 c.予 備 40部 合 計 650部 (2) 国際英文論文集の刊行 [1] 体 裁 A4変形版、上質紙、表紙2色刷 第3巻第1号 60頁 論文5編 第3巻第2号 50頁 論文5編 第3巻第3号 48頁 論文5編 第3巻第4号 40頁 論文4編 [2] 発行部数 各300部 [3] 内 容 船舶工学・海洋工学・海事工学・海洋環境工学と、これらに関連する分野のオリジナル論文を掲載している。使用言語は英語である。 [4] 配 布 先 a.国 内 170部 b.海 外 130部 合 計 300部
■事業の成果
(1) 「日本造船学会論文集」の刊行
本論文集は明治36年以来、わが国における造船技術に関する最も学術的に権威のある図書として国内・外から認められているもので、終始造船技術の進歩向上の基盤としての役割を果たしてきている。また広く海外との学術交流にも役立っている。
(2) 「国際英文論文集」の刊行
本国際英文論文集は、国内外の優秀なオリジナル論文を日本造船学会会員ばかりでなく、広く世界の船舶・海洋工学研究者から募って掲載し、最新の関連学術研究情報の収集並びに研究成果の発表と討議の場を提供することによって、世界の船舶・海洋工学研究の推進と発展に貢献せんとするものである。
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