日本財団 図書館


■事業の内容

環境問題への意識の啓発を目指し、その分野での功労者を顕彰する国連環境賞の運営に対する資金協力。1972年のローマ・クラブの「成長の限界」の公表から、同年の「国連人間環境会議」、1992年の「環境と開発に関する国連会議」に至るまで、地球環境問題についての重要性は国際社会で徐々に意識されるようになり、現在では世界共通で解決に当たるべきトピックの一つとして認識される。その背景には、地球全体の深刻な環境破壊が、次世代の生活の質の低下につながるという危機感がある。このような国際的な環境問題への気運の高まりを背景に、当財団は1982年にUNEPに対して100万ドルの基金を拠出し、国連環境賞を設置した。その目的は、自然資源管理や環境保全のために多大な貢献のあった個人または団体を顕彰し(賞金20万ドル)、世界中の人々が環境問題の重要性を認識、理解する機会を提供するとともに、環境保護への意識の高揚を図ることにある。同賞は環境に関する賞としては先駆的であり、現在世界で最も権威ある環境賞の一つと位置づけることができる。過去の受賞者として、レスター・ブラウン・ワールドウォッチ研究所理事長、アウレリオ・ペッチェイ元ローマ・クラブ会長などがおり、1998年は、クリーンアップ・ザ・ワールド、クリーンアップ・オーストラリア会長イアン・キルネン氏が受賞した。本事業は国連環境賞の運営に必要とされる活動経費に対し、基金の運用益を除いた不足分を支援する。近年の国際社会の環境問題への意識の高まりから、同賞の果たす役割がますます大きくなることが期待される。また、同賞が環境保全への社会啓発として充分な効果を継続していくため
■事業の成果






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION