
■事業の内容
海洋レジャー活動が急速に、かつ国民一般に普及してきたことに伴い、プレジャーボート等の海難が増加し、平成9年に発生した全要救助海難中、プレジャーボートなどの海難の占める割合は、約40パーセントと年々増加の傾向にあり憂慮すべき事態となっている。 これらプレジャーボート等の海難は、初歩的な技能不足、基本的なルール及びマナーの欠如により発生したものが多く、今後も海洋レジャーの活発化、大衆化に伴いこの傾向が続くことが懸念されることから、特に海難防止の強力な指導が望まれる。 本事業は、海難を未然に防止し、海難発生時の被害を最小限とするために、安全講習会及び実技講習会の開催、現場指導等地域に密着した安全活動を展開してプレジャーボート等の海難の防止に寄与することを目的として実施した。 (1) 教育活動 [1] 安全講習会 安全講習会を次のとおり10地区で24回実施した。 a.開催場所 徳山地区 3回、 広島地区 3回 呉地区 2回、 尾道地区 2回 倉敷地区 2回、 岡山地区 2回 高松地区 4回、 今治地区 2回 松山地区 2回、 宇和島地区 2回 b.開催日数 1日1回、延べ24日 c.参加人員 1回平均43名、延べ1,023名 d.講習内容 (a) 海上交通法令の周知解説 (b) 海上におけるマナーの励行 (c) 海難事例からみた海上交通安全対策 (d) 気象、海象の把握の方法等 [2] 実技講習会 実技講習会を次のとおり開催した。 a.開催場所 岡山県西部地区 1回 b.開催日数 1日 c.参加人員 75名 d.講習内容 安全運航に必要な知識技能の向上 (2) 安全活動 [1] 海上安全指導員連絡調整会議 海上安全パトロール及び現場指導を実施する海上安全指導員の連絡調整会議を10地区において次のとおり開催した。 a.開催場所 徳山、広島、呉、尾道、倉敷、高松、今治、松山、宇和島 b.開催日数 1日 c.参加人員 10か所 延べ239名 [2] 海上安全指導員による現場指導 海上安全指導員による現場指導を10地区において次のとおり実施した。 a.指導回数 徳山地区 131回、 広島地区 195回 呉地区 50回、 尾道地区 100回 倉敷地区 105回、 玉野地区 119回 高松地区 230回、 今治地区 112回 松山地区 50回、 宇和島地区 35回 合 計 1,127回 b.指導内容 海上安全指導員がプレジャーボート等の関係者に対し、安全運航に必要な航海計画の内容、航海準備の状況、気象海象の把握、装備品の備えつけ状況、機関の整備状況等。 (3) 広報活動 [1] 広報誌の発行 a.規 格 B5版 オフセット印刷 16頁 b.数 量 8,000部×2回=16,000部 c.内 容 プレジャーボート等小型船舶の交通安全に関する事項、有識者の意見、海上安全に関する最新情報 d.配付先 プレジャーボートの運航者、関係機関、関係団体等 [2] パンフレットの作成 a.規 格 B5版 オフセット印刷 b.数 量 1,000部×2回=2,000部 c.内 容 プレジャーボート等小型船舶の交通安全に関する事項 d.配付先 プレジャーボートの運航者、関係機関、関係団体等 [3] ポスターの作成 a.規 格 A2版 オフセット印刷 b.数 量 500部×1回=500部 c.内 容 プレジャーボート等小型船舶の交通安全に関するもの d.配付先 プレジャーボートの運航者、関係機関、関係団体等 (4) 海事思想普及活動 [1] 海洋教室 a.開催場所 今治市小島 「いまばり風の顔ランド・小島」 キャンプ場及び海水浴場 b.開催日 平成10年8月5日(水) c.参加人員 101名 d.参加船艇等 巡視艇 3隻 安全パトロール艇 5隻 ヘリコプター 1機 水上スキー 1隻 e.実施内容 一般市民、特に少年少女が参加できるイベントを通じての海洋レジャーの楽しさや安全知識、海事思想の普及啓蒙 (a) 海洋環境教室 (b) 沿岸海難人命救助訓練 (c) 海浜事故防止、応急手当、人命救助(溺者救助・蘇生法) (d) 水泳教室 (e) 体験航海(モーターボート・水上オートバイ)
■事業の成果
(1) 教育活動 [1] 安全講習会 安全講習会においては、海上交通法令、海上におけるマナーの遵守、気象海象の把握方法、局地的な地形潮流等に対応した航法、無線電話等連絡設備に関する説明、海上事故例をもとに、その安全対策を検討するなど安全意識の啓蒙及び高揚を図るうえで大きな成果があった。 [2] 実技講習会 実技講習会においては、発生件数の多い機関故障に対する事前処置又は対処故障発見及び修理方法並びに模擬船を活用したあらゆる海難の対処方法を受講者に経験させることで技術の向上が図られたと確信する。 (2) 安全活動 海上安全指導員による指導活動は、指導員が直接現場に赴き、関係者に対し航海計画の内容、航海準備の状況、装備品の備え付け状況、機関の整備状況等について相談指導を行うとともに、安全パトロール艇によるパトロールを実施し、海上運航に際しての法令の遵守、マナーの励行などについて指導を行い事故の未然防止に大きな役割を果している。 (3) 広報活動 広報活動においては、広報誌、パンフレット、ポスター等を作成配付することによりプレジャーボート等のユーザーのみならず、海洋レジャーの発展に伴い今後ユーザーとなる可能性のある人々に対しても、海上安全思想の周知宣伝効果があったものと思われる。 (4) 海事思想普及活動 海事思想普及活動として、愛媛県東部地区において一般市民特に少年少女を対象にした、安全教育、体験航海等をメインとした海洋教室を開催した。 開催時期が夏休みであったことが幸いして、多数の小学校児童及び父母が参加できたことは、海事思想普及のみならず広報的にみても多大の成果があった。 これらの活動は、地道ではあるが継続して行うことにより更に効果が期待されることから、今後も引き続き実施して、海上事故の減少と安全で秩序ある海洋レクリエーションの健全な普及発展に寄与するよう努力をいたしたい。
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