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講演録要旨

 

横浜市における火災予防対策

横浜市消防局部次長兼予防課長 原 周二

 

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これからお話しさせていただくのは、横浜市で行っている火災予防対策の内容でございまして、これをそのまま、それぞれの市町村の中で実施していくのは難しい部分もあろうかと思いますが、参考にしていただけたらと思っております。

私ども横浜では、「市民防災推進フロー」により、実践活動を行っております。横浜・東京などの首都圏は、大正12年の関東大震災という大きな教訓を持っておりまして、そこからある程度市民防災というものがスタートしております。横浜市におきましても、市民防災を行う中で基本が何かというと、やはり地震対策を中心に進めております。横浜市の場合、総務局所管ではありますが、地震等の大災害が発生した時に活動していただく組織として、各町内会単位で町の防災組織というのを作ってもらっています。その訓練指導を横浜市では、消防が担当しております。

横浜市では、毎月15日を「市民防災の日」と定めてございまして、この日を中心に、いろいろな市民防災活動をお願いしております。これは「市民一人ひとりが、家庭・地域・職場を守る自衛意識を呼び起こし、生活の中で防災について考え実行する」こととして、昭和43年9月から市民総ぐるみの運動として展開してきたものです。しかし、消防だけではどうしても活動の限界がございますので、他の行政機関や町内会長さん、警察、学校長会の会長さん、医師会の会長さんなどにもご参加いただき、各区ごとに『「市民防災の日」推進委員会』を作っていただいてお'ります。行政区の区長さんをチーフとしまして、年間どういう事を行ったらいいか、方向付けをしていただきます。ただ、事務的にはすべて消防主導型でやらせていただいておりますが、地域一体となってこういう展開をさせていただいております。

横浜市には、「家庭防災員」という制度がございます。皆さんの婦人防火クラブも家庭防災という面から、常日頃家庭において火気を取り扱う機会の多いご婦人の方たちが火災予防の知識を修得したり、初期消火をやられたりしているわけですが、まさに横浜市の「家庭防災員」制度も同じ事をやっていただいております。

それでは、横浜市消防局で製作した、この制度をご紹介したビデオがありますので、見ていただきたいと思います。また、併せまして、皆さんが日頃何気なくお使いになっている、スプレーですとか、マニキュアですとか、ちょっとした火でも火災になる危険性のある危険物の取扱など、実際に研修会で使わしていただいてますビデオをご覧いただきたいと思います。

* ビデオ上映

前半は、家庭防災員制度の状況がお分かりになる形で紹介させていただきました。後半は一般の方が、消防というものをなかなかご理解いただけない部分がございますので、自分の家庭の中には、どんな危険要素を含んでいるのかですとか、119番通報の仕組みはどうなっているのかなどをご紹介させていただきました。その中で、消防に関しまして一つでも理解していただけたらなという趣旨で、ビデオを製作し、研修会や防災指導会などで活用させていただいております。

 

 

 

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