〈参考2〉
ラオスにおける高等教育制度の概要
ラオス人民民主共和国の高等教育は改革の真っただ中にある。1997年末までに、ビェンチャンにある10の教育機関が国立大学に統合された。現在、高等教育機関は、以下のものから構成されている。
○ 学士号及びディプロマ取得のためのコースを持つラオス国立大学
○ 4つの教師養成カレッジ
○ 2つの民間高等教育機関
民間教育機関をも含めた1996-97年度の高等教育機関への入学者数は、10,255人(その内、女性3,183人)である。教師は、1,231人(その内、女性415人)であった。
1] ラオス国立大学(National University of Laos)
一般教養課程と8つの学部から構成される。
一般教養課程は2年間である。ここでは選抜された海外留学生のための研修も行っている。
学部には、教育学部、理学部、人文科学・文学・言語学部、経済学・経営学部、工学・建築学部、医学部、農学・林学部及び法学部があり、殆どの学部は3年間であるが、医学部は4年間又は5年間である。
入学許可は、一部入学割当制であり、その他、入学試験を実施している。入学割当制は、教育の機会均等の概念に基づいて行われている。現在、入学割当制と非割当による入学者数の比率は少しづつ変化しつつあり、現時点では、入学割当制と非割当による入学者数の比率は4対6である。今後、入学割当制による入学の比率をさらに低くしようとしている。
2] 教師養成カレッジ
ルアンプラバン、ビェンチャン、サワナケット及びチャンパサックの4都市に置かれ、前期中等教育に従事する教師のための教授法ディプロマ・コースを行っている。近い将来、こうしたカレッジは地域カレッジ(regional Colleges)に再編成され、地域コミュニティ及びラオス国立大学に貢献することが期待されている。
3] 民間高等教育機関
ビジネス・イングリッシュ・コムセンター(Business English Comcenter)とラッタナー商業カレッジ(Rattana Commerce College)がある。これらの教育機関は、先頃、ディプロマを授与できることが政府から認可された。現在、1,708人の学生(うち735人が女性)が、これらの民間機関で学んでいる。