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第6章 研修

 

1 初任者研修

 

採用を決定された者は、正式に公務員として任命される前に、必ず採用省庁が実施する初任者研修を受けなければならない。研修期間は、下記のとおり教育水準によって異なっており、高学歴の者ほど研修期間が長くなっている。優秀な者は研修期間を短縮される。

・ 一般教育程度 3〜6か月間

・ 専門学校卒業程度 6〜12か月間

・ 大学卒業程度 12〜18か月間

研修の内容は、実際に職務に従事させながら仕事の内容と職場の規則等を学ばせることである。

 

2 国家行政学院(NSAM)

 

(1) NSAMの設立

1975年の革命以来、党及び政府は、政治経済、社会、教育及び公務員制度における様々の面で改革を行ってきたが、1994年の国連開発計画(UNDP)人間開発指標では、ラオスは173か国中133番目に位置づけられるなど、最も開発が遅れている国であった。それゆえラオスは、人材開発を進めることで自国の発展に努めており、人材開発は政府の八大最優先課題のひとつになっている。

新体制の実現にとって、能力を備えたマネージメント・スタッフの不足が新体制の成否を左右するものと位置づけられ、マネージメントの技術的な面を向上させ、政府の抜本的な経済改革を進めていくために、1991年、フランスのENAを参考に国家行政学院(National School of Administration and Management―NSAM)が設立された。NSAMは、政府のすべての部門における中級から上級クラスの公務員と民間企業における上級マネージャーに対し、マネージメントの知識と技術を提供することを目的とする中央研修機関である。1996年以降、NSAMは国家政治学院と共に国家政治行政研究機構(National Organization for Studies in Policies and Administration)の傘下に置かれている。NSAMの組織は、次のとおりである。

 

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