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断面形状の異なる条材を衝合せ継ぎとすることは、一般に避けられ、端部BKT接続になることが多いが、場面によっては[図5.3.1 型鋼のテーパー]のような例は、ないわけではない。

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図5.3.1 型鋼のテーパー

 

(1)裂き絞り

ほぼ1対4の傾斜に、フランジとウェブを切り離して寄せるのである。後溶接で埋める皿穴:ストップ・ホール開け、三角形切り裂き、フランジ折、溶接…と部材マーキン前に手数が掛かる。

(2)ショート・ピース

大きい方の型鋼のウェブの裾を斜めに削いだ短い部材を、接続部に挿入する方法である。この場合は、テーパーの傾斜で決めず、短くともウェブ深さより長い部材になるようにする。

いずれもフランジのテーパーは、先の[図5.2.10 Fc.PLの巾テーパー]でのL2の例に倣えばよい。

 

条材の取付度は、条材側にはマーキンしない。マーキンしようにも、記入面は狭く、自在金も当難いからである。

そこで取付ける板の方に内業マーキンしてくるか、組立工程の板継後仕上マーキンなら別途に取付度板か度数表にして、マーキンの手間を省き、直接参照して取付作業とするようにしている。

 

5.3.1 直条材:Straight Section

山形鋼は背マーキンの状態で入荷するので、曲加工のない直条材は、そのまま反転を要しない背マーキンとされることが多い。その方が、合せ線とか貫通スロット位置とか、マーキン情報指示からしても都合がよい。

[図5.3.2 型鋼一品因(S)]および[図5.3.3 型鋼一品図(L)]は、背マーキンで、寸法表示法は、小骨FBで説明した通りである。(S)(L)は、一品図の様式上の違いで、短い部材:両端部にしかマーキンがない…を(S)、長い部材:追い寸法で中間位置にマーキンがある…(L)と分けられている。

 

 

 

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