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2.2.8 折曲げ用タブ

折れ線が部材縁に近づくと、プレスの矢弦が折り治具位置で滑って、折り成形が正常にできなくなる。そこで、さきに見た条材の曲げにおける掴み代の必要に相当するようなタブを設けるのである。設置条件と必要形状は造船所標準として取り決めておく。

この要領を[図2.2.9 折曲げ用タブ]に示す。記号はタブ一般に倣えばよい。

このタブは、折れ加工後に切り取られる。

 

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図2.2.9 折曲げ用タブ

 

2.2.9 曲げ

曲げの種類は、曲げ情報の与え方からR曲げと型曲げに大別され、対象部材の加工系列から皮板曲げ、条材曲げ、内構曲げに3区分されている。

 

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R曲げ以外には、すべて曲型、またはこれに代わる曲げ情報が必要で、部材に曲げ記号がマーキンされているだけなら、別途に曲型があることを意味する。その意味でR曲げ以外を型曲げと呼んでいる。非標準の特殊Rでの曲げは、型作成を要し、治具曲げにもならないから「型曲げ」の範囲と把らえたい。

 

曲りの変化点をR上りという。円弧が終わって直線に移る点、Rの異なる円弧が1点で接して他に移るときのその接点、タブシル(自由曲線)が接線に移る位置、円弧がタブシルに変わる位置、すべてがR上りである。性質の異なるタブシル間でも、この意味のR上りはある理屈であるが、位置が決められなければ、R上りはないとしていい。

 

 

 

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