日本財団 図書館


特に板の圧延(ロール)方向に折るときに注意したい。構造上重要な皮板:例えば、撒積貨物船のトップサイドタンクのハッチサイドコーナー板の折れ曲り部は[板内R>5X板厚]が望ましい。そこで標準の折Rの折れのみ「折れ」と扱い、標準外の折れは「曲げ」と扱う方が、折Rが明確になるのでよいと考えて、[図2.2.7 皮板の折り「曲げ」表示]のようにR寸法とR止り線で指示し、精度を要すれば曲型を作成支給するとよい。[写真2.2.2 折れ曲型]に、その例を示す。

 

046-1.gif

図2.2.7 皮板の折り「曲げ」表示

 

046-2.gif

写真2.2.2 折れ曲型

 

演習題:-

上記写真の折れ曲型の記事では、なにが、どう省略できるか?

 

2.2.7 折型の有無と当て位置

一般に折度は部材上にマーキンされるが、

●折金では、自在の足が短く、使っている途中で少し狂わないか、

●特定位置の折度を押さえたい、

など精度上での懸念のあるときや、

●折れ位置によって折度が変化する

など一様な折度でない場合には、折型を作成支給することがある。折型の形態は、固定した当型であったり、単にいくらか大きめに折度実角を盛った度板であったり、目的に応じたものである。折度の位置を特定するときは、[図2.2.8 折型当て位置]に見るように、

●中間位置:イ、ロ、ハ、…など位置に任意に記号を付す折度型

●端当て:折れ位置端に、端辺に当る折型が別途あることを示せばよい。この図の場合の折度は、当て位置を示す「線と線のなす角度」である。

 

046-3.gif

図2.2.8 折型当て位置

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION