日本財団 図書館


●板継位置から

取るが、開先があると、この要領では溶接中心に対称にならず、サーピン側の開先の肩が上がる。そこで位置を:-

●開先肩から

に移動している。この方が開先形状指示も判りやすいが、サーピン取りは開先取りの前に板厚面から火をいれるので、板厚差より若干深いところから切り込むことになる。

どちらの位置からでも実用上は同じとしてよい。

 

同じく板継で、溶接方法の必要上ルートギャップがある場合、[図2.1.15 現図のルートギャップ量]だけ開先部切断位置をひかえる。この量は、溶接指示ギャップ量の半分である。一般の突き合わせ手溶接V開先では、3mmギャップが標準とされるが、手作業現図では半分のギャップ量1.5mmは、精度誤差範囲として無視している。裏掘裏溶接のできない突き合わせでは、裏当金を設けてわかし込むが、このギャップは逆に広めに取っておく必要がある。

 

026-1.gif

図2.1.15 現図のルートギャップ量

 

2.1.9 開先および差越

溶接取り合いとなる部材端の仕様を「開先」と呼ぶ。開先は、その取り合い目的から、板継:突合せ溶接と、T取合:隅肉溶接とに大別される。

 

[図2.1.16 開先の種類]参照。

026-2.gif

図2.1.16 開先の種類

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION