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●タブ残し仕上げ:-

部材形状をタブ付にして、仕上げが適用される。

2)手溶接では、タブは必須条件ではない。始終点はビードを上手く盛り上げれれば、問題はない。ただ、タブがあればあったで溶接は容易、安心ではある。

したがって、タブ残し仕上げが適用される部分があれば、それは他の目的と抱き合わせのようである。例を[図2.1.13 切口合せタブ]に示す。

この例では、別部材に半裁されたMH相互の接続が目的であろうが、狭い囲閉された中にあり「タブなし」としたい。切口が僅か食い違ったとしても、いずれグラインダー掛けの時、軽く削り合わせれば済むことである。MH形状には、普通さほど厳密な精度は要求されない。

 

以上、切断の位置:トーチ経路、伸し、仕上げ…などの工作法と表現につき述べた。

次は、その位置での切断(端)面の詳細に入ろう。

 

025-1.gif

図2.1.13 切口合せタブ

 

2.1.8 サーピンとルートギャップ

厚さの異なる板継では、

●突き合わせ溶接の施工のためと

●強度上連続した緩やかな断面変化を与えるため

段差部に[図2.1.14 板厚差テーパー]のように傾斜を設け、これを「サーピンゴと称している。

 

025-2.gif

図2.1.14 板厚差テーパー

 

●テーパー要領例:-

目的からは、なだらかな方がいいが、切断ガス炎の能力から図のような1対4程度の傾斜が実用上は限度で、板厚差:δ>3mmくらいで押さえている。この例は板継がI開先なので、サーピンは:-

 

 

 

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