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【坂井講師】 ごめんなさい、鉄道の話を忘れていました。鉄道は、山岳地帯はございません。あるのは、先ほど言いました、7ページ目のペルー・ボリビアの線路がございますけれども、あまり高いところは走っておりません。これだけです。それで、実はこれがつながることはたぶん私はないと思います。というのは、結構節操のないつくり方をしておりまして、各軌道の大きさですとか、よくわからないんですけれども、運行形態と電車の大きさとか、勝手にいろいろな国がいろいろな方式を入れておりまして、なかなか共通で乗り入れられない。

例えば、この地図で先ほど見せましたけれども、クスコという観光地とマチュピチュというところの線があるんですが、クスコというところで線がつながっているんですが、実はつながっていないんです。完全に乗りかえなきゃいけない。ですから、貨物なんかの運送は非常に難しいなと思います。

【質問】 1点だけ。大量輸送という需要があるのかどうかという、手段とそれだけ教えてください

【坂井講師】 今後の話はちょっとよくわからないんですけれども、今現在考えられるのはほとんどないんじゃないか。あるのは、鉱工業製品であろうと。それは、自分のところの鉄道を、7ページのところに書いてありますけれども、ペルー中央鉱山公社が自分のところで持っている線路でやっている。これは、この程度である。当然のことながら、これ以外の鉱脈とか場所が見つかった場合、その可能性はあるかもしれませんが、それを鉄道にゆだねるのか、はたまた自動車輸送を考えるのか、そこはどちらをおとりになるのかわからないところがあります。

先ほど申し忘れましたけれども、ボリビアとイロだと記憶しておりますけれども、イロの間、南側にある港ですけれども、ここまでを幹線道路をつくるということで、あと4年か5年ぐらいには完成するんじゃないかと思います。もう既に着工しております。

あと、7ページ、9ページぐらいに、港湾施設については、それぞれの会社とかが専用港湾を持っております。若干ございます。

私、2年しかペルーに住んでおりませんで、残念ながら戻ってきちゃったんですけれども、遊びに行くにはおもしろいなと。観光としては非常におもしろいと思うんですけれども、これは第2部でも申し上げますけれども、実際に生活するとか工事をなさる、特に山岳地帯で事務所を構えるようなことになりますと、よほどの覚悟がないと行けないと思います。ここにきょうお見えの会社の方ではいらっしゃいませんけれども、私が当時行っていたときに、ある通信電気機器メーカーさん、結構大きい会社ですけれども、日本で有名な会社ですけれども、そちらの方の従業員が実はねらわれていまして、センデロ・ルミノソという、これは第2部で話したほうがいいのかもしれませんけれども、これは超過激派ゲリラ、テロリストですけれども、まずぶつかったら完全に命がなくなると思って間違いないんですけれども、その人たちにねらわれているといううわさが飛びまして、現在、不思議なことに単身赴任者はだめ、独身者だけやるというわけのわからない発令が出たらしいんですけれども、山の中に入るときはそのぐらいの覚悟をしていたほうがいいのかもしれません。ある意味で、日本人というのは、私どもがまずかったのかもしれないけれども、ねらい易し、御し易しというふうに見られているようでございまして、日本人は何とかすれば金が取れるなという雰囲気が流れているところがありますので。

市内にいれば、通常の危ないと言われている国程度で大丈夫だと思いますけれども、正直申し上げまして、運転手さんはほとんど護身用にピストルを持っております。

以上で第1部はよろしゅうございますか。

【男竹理事】 ちょうど時間になりましたので、ここで10分ばかり休憩して、もし何かご質問があるようでしたら、第2部の頭のほうでご質問していただいて。あるいは、2部の終わった後、懇談する時間も設けてございますので、個別にご質問していただいてもよろしいかと思います。

それでは、10分ほど休憩させていただきまして、第2部をお願いしたいと思います。ありがとうございました。

【坂井講師】 どうもご清聴ありがとうございます。(拍手)

 

 

 

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