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ここで、mはモード番号、rは水平距離。この式は速度分散を影響を示している。

2] 分散性波と非分散性波

記録されたデータには、2種類の音波伝搬が明確に見られる。1つは分散性、もう1つは非分散性である。実験パラメータは水深、堆積層の厚さ、伝搬距離である。最初のケースでは、速度分散がない伝搬、2番目は分散のある伝搬を取り扱う。この違いを図3に示す。

左図では波は堆積層中を伝搬し、速度分散は起こらない。海面での反射も起きないので、導波路の影響も生じない。

右図では、シングルショットで生ずる2つの波のパスを示した。これは海面で反射するためである。このようなたくさんの波の干渉が導波路効果を生み出す。したがって、殆どの水中の音波伝搬は分散性である。群速度は伝搬にともなって減少する。速度分散の効果をフィールドデータから見るのは困難であるが、f-kドメインで見ることにより容易になる。

3] 分散性波のF-k表現

分散性の波では位相速度と群速度は一致しない。位相の回転が、サイスミック断面図上の2つの隣り合った軌跡の間で見られる。

非分散性の波の場合は、位相速度と群速度は等しく、波形は変化しない。

f-k変換は、時間と距離のドメインの2重フーリエ変換でもある。

 

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f-kドメインでは、それぞれの断面での波は直線で表される。その傾きは群速度の逆数であり、この直線と波数軸との切片は分散の程度を表す。もし切片の値k0がゼロなら分散は起こらず、ゼロでないなら分散性である。

この表現から、群速度あるいはすべての波の分散は、容易にサイスミック断面上で補正することができる。1つの波の直線の回転は群速度の変化を表す。分散はこの直線を波数軸に沿って上下させることで除くことができる。

分散の効果はサイスミック断面にドラスティックな変化を生み出す。それで層中の速度の推定が困難になるのである。分散はあらかじめ補正されなけらばならない。これらのサイスミック断面上で群速度は一定と仮定している。これは注目する周波数f0でのフィールドデータを扱う上では良い近似である。

 

 

 

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