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7月5日(日)の夕刻からメリディアンホテルにてPre-registrationとレセプションがあり、会議初日の7月6日(月)午前9時よりOMAE'98のチェアマンであるCarlos Soares博士の開会宣言及び挨拶に引き続き、同9時30分からは以下の4名の方々のPlenary Lecturesが行われた。

* ブラジル、PetrobrasのAntonio C. Agostini氏による海洋開発の紹介

* イタリア、SAIPEMのStefano Cao氏による海洋開発の紹介(企業間協調)

* 日本、海洋科学技術センター会長、川崎重工業(株)会長大庭浩氏による「日本における海洋科学及び技術の現状」

* ノルウェイ、StatoilのSverre Lund氏による北海海底パイプラインの紹介

これらのPlenary Lecturesの後、同日午後2時30分から7月9日(木)午後4時30分迄下記の5つの分野で11の会場に分かれて発表と討議が行われた。

・ 海洋技術(Session OFT : Offshore Technology、A3〜14、B1〜14、C1〜13)

・ 安全と信頼性(Session S&R : Safety&Reliability、A1〜14、B1〜14、C7〜9)

・ 材料(Session MAT : Material、A1〜12、B1〜10)

・ パイプライン技術(Session PIT : Pipeline Technology、A1〜12)

・ 海域利用(Session OSU : Ocean Space Utilization、A2〜13、B2〜8)

このほか、下記の6つのWorkshopsが各々の日程で開催された。

・ 7月6日午後:Panel Session on West Africa Deepwater Scenario-The Point of View of Key Operators

・ 7月7日終日:Deepwater Developments : Field Developments & New Technologies

・ 7月8日午前:Spar Workshop

・ 7月8日午後:Platform Requalification

・ 7月9日午前:Jet Fire Testing

・ 7月9日午後:Gas Explosions

 

(2) フランス国立海洋開発研究所(IFREMER)(フランス・ツーロン)訪問調査(7月10日)

フランス国立海洋開発研究所(IFREMER)はパリ郊外にある本部のほか、Brest、Nantes等に4つの研究センターを有していて、フランスを代表すると共に世界でも第一級の海洋研究所である。そのうちToulon Centerはフランス南部、地中海に面する軍港としても有名なツーロンにあり、主として、有人潜水船、無人潜水機を用いた観測活動の基地となっている。

今回はIFREMERが所有する4隻の有人潜水船(Nautile:6000m級、Cyana:3000m級)及び無人潜水機(Sirene:4000m級、Victor:6000m級)や曳航用ソナー等に関する技術調査を主体として行った。しかしながら、軍港に近接しているという制約もあり、写真撮影は禁じられた。

 

(3) サウザンプトン海洋センター(イギリス・サウザンプトン)訪問調査(7月13日)

イギリス南部、イギリス海峡を望むサウザンプトン市にあるサウザンプトン海洋センター(Southampton Oceanography Centre : SOC)は3000ン級の"Discovery"号を始めとする3隻の海洋研究船及び6000m級曳航式無人潜水機(Towed Ocean Bottom Instrument : TOBI)を有しており、英国を代表する海洋研究所であると共に、欧州を代表する海洋研究所でもある。その研究は、海洋調査、深海調査、気候変動、水産資源等多岐にわたっている。

なかでも、最近、日本において開発の緒についたばかりの自律型無人潜水機の分野では、SOCは既に"AUTOSUB"と称する試作機を用いて実験を開始しており、世界の最先端の技術を有している。当日は実験に出ているとのことで、あいにく実機を見ることはできなかったが、"AUTOSUB"の仕様、実験結果の概要、開発・実験に対する経験談等に関し、日本における今後の開発に向けての基礎調査を行った。

 

 

 

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