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2.2 Scripps海洋研究所

 

5月9日に、San Diegoにあるカリフォルニア大学San Diego校Scripps海洋研究所を訪問し、La JollaにあるOcean Drilling ProgramのCore保管庫、水槽実験施設、また、Point Lomaで、係留中の海洋観測船FLIPと、エンジニアリング・ワーク・ショップを見学した。

 

2.2.1 Core保管庫

対応者Steve Prinz氏

この施設は、1960年代に、Deep Sea Drilling Projectの本部として建てられたもので、Scripps海洋研究所は、15年間にわたってこのプロジェクトを運営し、コアサンプルを収集してきた。これらのコアサンプルは現在でも、保冷庫に貯蔵されている。写真2は、建屋内にあるコア貯蔵庫の写真である。Leg 60番台までのコアが保存してあった。保冷温度は、-4℃で、奥に見える冷凍庫の方は、-10℃である。サンプルの長さは、150cmとのことであった。これらのサンプルは、完全にオープンにされており、どの国のどの機関の研究者でも自由にサンプルのデータをとることができる。現在では、ドイツ、日本、ロシアなどの研究者が年に15人ほど訪れ、サンプルのデータを持ち帰るとのことであった。ここで得られたデータは、インターネットを介して、TAMUのODP本部に送られ、データベースに加えられるようになっている。

 

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写真2.2-1 コア保管庫にて

 

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写真2.2-2

写真3はここで試作されたドリルビットである。一番左のビットが特異な形状をしているが、PDCビットが一般に使われるようになり、実用化されずに終わってしまったものであるとのことであった。

 

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写真2.2-3

 

写真4はビットの中に装着しコアの温度を計測する温度計である。現在では一般的であるが、コアラのに入るように形状が工夫されている。

 

 

 

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