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2.1.2.2 OTC 8749

 

“RAPID EVOLUTION OF ULTRA-DEEP WATER DRILLING RIG DESIGNS”

T. S. BURNS, R&B Falcon Corporation, and W. T. BENNETT, Bennett & Associates L.L.C.

超深海堀削船の急激な開発動向

 

1. 摘要

大型シャトル・タンカーの設計をベースとした掘削船は、超深海掘削のために初めて営利的に成功した設計手法である。また、これまでの経験から、超深海掘削において、より費用効果の高いのは船型掘削船、その次がセミサブ型掘削船の設計であることが分かった。

新しい超深海セミサブ設計の評価には、構造の複雑さ、設計環境条件、船体運動、性能評価及び移動速度要件のような変数がどれだけ費用に影響を与えるか検討することが非常に重要である。この設計評価によって、ある程度の操業に対して掘削性能に大きく低下させないで、大きな費用軽減に繋ぐことができる、この費用軽減の可能性は、計画される掘削プログラムの期間、柔軟性及び知り得る全情報の検討とともに、注意深く評価されなければならない。

より多くの情報と知識が得られ、首尾一貫した長期間の掘削プログラムの構築が進むにつれて、意図する設計が費用対効果の高いものになるであろうし、知識と経験が豊富になることによって、リグ設計がより営利的に成功したものに開発されるものと予想される。深海掘削への強い要望が、この設計開発の進展過程を大いに短縮するかもしれない。超深海掘削船にかかる費用について将来的に改善されることとなれば、深海及び超深海の試掘・開発プロジェクトへの経済的誘引力を強め続けることとなろう。

 

2. 緒言

海洋石油掘削船の新造は過去15年間殆ど行われなかったが、この数年の間に大規模船体改造や30隻以上の掘削船の新造が発表された。これらのうち、数隻は深海(Deep Water:水深1,000mから2,000mの範囲)掘削のために建造又は改造されるが、大多数は超深海(Ultra-Deep Water:2,000mを超える水深)における油田有望地の試掘・開発のために建造される。

石油業界がより深い海での掘削にチャレンジしてきたこれまでの傾向と同様に、オペレータの性急なニーズに応えるために現存船がグレードアップ改造されている。また、再度新たに建造される掘削船設計として選ばれたのは船型船舶であった。これらの船型船舶は、より深い海での掘削に必要となる重量設備や大量のバリアブルロードを搭載するために容易に改造できるし、一世代前の小さな船舶と比較して優れた運動性と運用性を持っている。

 

 

 

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