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鈴木 達敏(すずき たつとし)(昭2.1.29生・広島県広島市)

昭和27年以来、多年にわたり広島邦楽舞踊協会の運営に携わり、邦楽情報誌の編集、発行さらには創作舞踊の脚本・演出家としても活躍するなど、地域における文化の向上と発展に貢献された。

1] 昭和27年、邦楽と舞踊の総合的な団体である広島邦楽研究会(現・広島邦楽舞踊協会)の公演でアナウンスを依頼されたのを契機に、同会に事務局員として入り、以来ただ1人の事務局員(同46年〜事務局長)として連絡調整や経理等、会の運営全般に携わってきた。

毎年10月に古典芸能の保存と発展、会員の技能向上のため開催される合同公演「広島芸術祭」に際しては、開催・運営はもとより演出家として舞台構成に参加するほか、司会者として舞台に出演するなど公演の成功に多角的に関わり、地域における邦楽舞踊界の発展を地道に支え続けて地域文化の振興に大きく寄与している。

2] 昭和43年4月、邦楽舞踊団体のレベル向上と相互の情報交換を図ろうと、邦楽情報誌「芸能ジャーナル」を創刊し、氏1人で編集、毎月1回の発行を続け、現在まで363号に及んでいる。

内容は広島を中心に福山、尾道、三原と山口県東部の邦楽・舞踊の予告や批評、東京・国立劇場の邦楽催事をはじめとする東京・大阪・京都・名古屋の劇場予告や歌舞伎、文楽等、邦楽の話題を盛り込み配布している。

また「内海とおる」のペンネームで、創作舞踊の脚本・演出家としても活躍している。

3] 平成4年NHK広島文化センターの開設とともに古典芸能教室の講師となり、「いま古典がおもしろい」と題して歌舞伎、文学の歴史、狂言の解説、俳優の話題まで、一般市民を対象に継続しており、邦楽舞踊文化の普及にも積極的に携わっている。さらに同6年から毎年1回、呉市文化振興財団の歌舞伎公演に先立つ講座を受け持ち、また宇品、吉島、江波など広島各地区の公民館で老人大学の講座を開講している。

4] 昭和56年広島市文化振興事業団(現・広島市文化財団)の設立以来、評議員を務めており、公演現場での体験による積極的な助言を行って、文化行政の推進と市民文化の振興に貢献している。

(広島市推薦)

 

 

 

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