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4.2 排ガス排出量削減対策技術の調査

 

4.2.1 舶用機関からの大気汚染物質対策技術

ディーゼル機関から排出されるNOx低減技術の開発は、既に厳しい規制を課せられている軽油を燃料とする車輌用機関を中心に進められてきた。しかし、最近では重油を燃料とする固定型機関についても実用化が進んでいる。また、舶用機関についても、IMO規制のスケジュールに合わせて実用化に向けた対応が進められているところである。

これまでの規制は、NOxと黒煙とをターゲットに進められており、対応技術もNOxに関するものが最も多い。NOxは、燃料中のN分が燃焼雰囲気下でNOxに参加されるFuel NOxと、燃焼空気内のN2が高温高圧下でO2と化合して生じるThermal NOxとに大別される。

低減技術として、良質燃料や水エマルジョン燃料を用いる前処理技術、Thermal NOxが最も生成しやすい予混合燃焼期の燃焼を制御することで低NOx化を図る内部処理、排ガス中に含まれるNOxガスを後から取り除く後処理に大別される。

 

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船舶から排出される大気汚染の削減方策について中間報告、環境庁、1995年3月より作成

 

図4.2-1 舶用機関に対するNOx低減技術

 

 

 

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