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(2)NOx

各カテゴリーにおけるNOx排出係数は以下に示すとおりである。

国内のNOx排出量については、各カテゴリーごとの平均馬力を総トン数から算出し、馬力から定格回転数を算出した。

次に定格回転数が34ページの表3.2-2のどのカテゴリーに入るかを判定し、NOx排出率を2サイクル、4サイクル機関ごとに算出した。さらに表3.3-21に示した4サイクル機関と2サイクル機関の比率で、NOx排出係数の相加平均を行い、排出率を設定する。

同様に、日本周辺の排出率についても同じ手法を用いた。ただし、周辺海域では主機、補機の燃料消費量割合が明らかになっているので、補機の排出係数についても一律に10%の重み付けを行い、残りの90%について2サイクル、4サイクルの主機の隻数割合で重み付けを行った。また、世界のNOx排出係数については、平均的な総トン数や機関規模の推定が困難であること、特にマリンバンカーについては、国内にも増して高負荷時で運転される時間割合が多くなり、結果として高負荷での燃料消費量が多くなること、などを考慮し、外航における最も大規模な船舶の排出係数を全てのカテゴリーで用いた。漁業やタンカーなどについては過大評価となる可能性もあるが、日本周辺の設定値の範囲は84〜87g/kg-Fuelであり、誤差は5%以内と少なく、今回のような設定でも実際の計算上は問題が少ないと考えられた。

また、ガソリンについては、IPCCなどの数値を参考に設定した。

 

 

 

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