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図5.3-5 艤装自動工程設計の手順

 

(ア) 船殻の組立手順に対する艤装品組立手順の設定

船殻の中間製品の姿勢や施工場所などの情報から、より効率のよい状態で艤装品の取付作業を行えるように船殻の組立ツリーに対して艤装品をグルーピングして振り分けるルール群である。同様に船殻の影響を受けない範囲のグルーピングなどを行うことで、大まかなステージ・ユニット計画を行う。

(イ) 艤装品内の分野別組立手順の設定

配管の取付や電線の敷設など艤装品の種類により作業時期が異なるものについてグルーピングし、作業順序を決定するルール群である。業種別の作業範囲のほか、火気工事の終了時期や塗装作業などの作業上の節点となる事柄との影響についても考慮して設計される。

(ウ) 艤装品同士の組立手順の設定

配管・鉄艤品などの各分野について艤装品同士の位置関係・関係情報などの情報を利用して、一品に至るまで考慮された組立手順を設計するルール群である。最適な組立手順を決めることによって、作業個所が艤装品の背後の狭隘区画になるなどの不自然な状態や取り付けが行いにくい作業上状態を回避して作業性の向上を図る。

 

5.3.6 プロトタイプシステムの実装

自動工程設計ルールの実装をするに当たり、プロトタイピングの手法を用いて段階的に開発を行った。また、殻艤に固有のルールセットの試行を行うために船殻と艤装のそれぞれについて別々のプロトタイプシステムを作成した。

(1) 船殻プロトタイプシステム

設備主導型工程設計のプロトタイプシステムを知識ベース言語を利用して作成した。例題として、図5.3-6に示すような、BS4Mブロックを対象とした。

 

 

 

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