日本財団 図書館


4.2 フレームライブラリ共通機能の拡張

既存CADとのデータ交換、条材や相対表現等の形状に関する表現能力の向上、初期生産設計アプリケーション等の三次元形状表示が必要なアプリケーションにおける形状取得方法の拡張に対応して、BFL幾何では次のように機能を拡張した。

(1) データ入出力機能

主に既存CADとのデータ交換に利用する目的で幾何インスタンスをIGES V5.0形式で入出力する機能を追加した。IGES形式の形状データのPMへの入出力機能を追加したので、船型データを汎用的なIGES形式で用意でき、PMの運用性が向上した。既存のインスタンスImport/Export機能はPM内の全ての幾何情報をIGES形式データで入出力するが、本機能では幾何インスタンス単位でIGES形式データを入出力することができる。

(2) 条材、ピラー部材の幾何形状生成機能

断面及び角度指定により、ねじれや端部形状、サイズテーパーを含んだ条材の形状を生成する機能を追加した。下記の3つの方法により形状を生成する。

・母面指定による条材形状の生成機能:

取付線に沿って母面に常に垂直な条材形状を生成する機能

・角度指定による条材形状の生成機能:

取付線に沿って指定の角度補間式による算出角度分だけ傾いた条材形状を生成する機能

・ピラー部材形状の生成機能:

指定された断面を取付線に沿ってスイープしたピラー部材形状を生成する機能

(3) 三次元幾何形状表示用データ取得機能

初期生産設計アプリケーションのように三次元幾何形状を表示する必要があるアプリケーションにおいて、表示用幾何形状データを取得する目的で追加した機能である。この機能は幾何インスタンス単位で形状情報をVRML V2.0形式によって書き出すものである。

(4) 相対表現幾何形状定義機能

船殻構造形状を相対表現定義する目的で追加した機能であり、幾何インスタンスをある座標系のXY平面上に二次元定義でき、点・無限直線・有限直線要素を二次元定義することが可能である。

(5) その他の機能

上記機能のほかに下記の機能に関しても用意した。

・溶接関係チェック機能:

部材間の溶接関係を定義するため、部材形状同士の位置関係をチェックする機能

・ワイドタイプ端部形状生成機能:

ワイドタイプの端部形状を生成するため、指定ベクトル方向に面形状を変形させる機能

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION