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第4章 吸着剤の評価

 

4.1 吸着評価装置の設計・製作

 

4.1.1 評価装置

 

(1) NO吸着・脱離量の評価

反応には通常の常圧固定床流通式反応装置を用いた。コンパクトフロー(大倉理研製)をベースとし、水蒸気供給ラインを1系統追加し、合計4ラインに増設した。この反応装置の概要を図4.1-1, 4.1-2に示した。反応管には外径10mm、内径8mmの石英管を用る。触媒は、めのう乳鉢で粉砕したものをそのまま用いた。触媒を反応管内にシリカウールを用いて固定し、反応時に触媒層内の温度差が±1℃以内になるように装着した。反応温度の制御は触媒層の中心に挿入した熱電対により行った。触媒は特に付記しないかぎり、He気流中10℃/minで昇温し、500℃で60分間前処理を行ったあとで反応に用いた。

反応ガスは、それぞれ流量をサーマルマスフローコントローラで制御し、He、O2、NOの順で混合した。この順序で混合するとNOx中のNO2の組成を5%以下に抑えることができる。本反応では、供給ガス中のそれぞれの反応基質濃度がいずれも極めて低いことが特徴である。そこで、より正確な流量制御を行うため、ガスの供給にはO2以外、Heによる希釈ボンベを使用した。(1%のNOまたはNO2、バランスガスHe)。

 

(2)吸着剤の物性評価

マンガン-ジルコニアの表面積とNO吸着量関係を検討するために比表面積測定を行った。比表面積測定にはCOULTER SA3100およびBelsorP 28SAを用いてBET表面積を求めた。測定前にそれぞれのサンプルを200℃で30分間脱気した後、液体窒素温度にて測定した。吸着剤性能評価(比表面積測定)装置の外観図を図4.1-3に示した。

 

 

 

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