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(3)性能評価装置の設計・製作(平成9〜10年度)

1]装置の設計(平成9年度)

調製した吸着剤に求められる種々の性能(吸着能力・耐久性等)の評価を個別に行うために、導入ガス組成を自由に変え得る装置の設計を行った。

2]装置の製作(平成10年度)

設計検討結果に基づいて、調製した吸着剤に求められる種々の性能(吸着能力・耐久性等)の評価を個別に行うために、以下の機能を備えた装置の製作を行った。

・吸着剤充填部分の温度制御装置を備え、温度をパラメーターとした試験が可能であること。

・NOの濃度、流速、導入ガス組成を自由に変えての供給が可能なこと。

・アンモニア水あるいは尿素水等の還元剤の濃度を制御して、供給が可能であること。

 

(4)機能特性評価(平成10年度)

製作した吸着剤性能評価装置を用いて、吸着剤の機能特性評価を行った。調査結果に基づいて小型内航船排ガスにおける NOの濃度、流速を考慮したモデル排ガスを吸着剤層に供給し、吸着特性およびNOの除去効率の検討を行い、船舶用脱硝触媒システムとしての有効性についての評価を行った。

 

1]吸着特性の検討

吸着剤の低温時におけるNOの吸着特性および昇温時の脱離特性を検討し、NOの吸着剤として要求される機能特性を検討した。低温にて吸着剤にNOを供給し、飽和するまでNOを吸着させることで吸着量の評価を行った。また吸着剤充填部分の温度を上昇させ、離脱特性についても同時に検討を行った。

2]触媒システムの検討

小型内航船用脱硝触媒システムとしての適用を考慮して、吸着剤-触媒システムの低温時および高温時それぞれについてのNO除去率の評価を行い、有効に作動する温度範囲を広げるために必要な機能特性を検討した。

 

(5)とりまとめ(平成10年度)

前項の機能特性評価結果に基づいて、小型内航船用エンジン排ガス浄化触媒として特にエンジン始動直後に排出されるNOを低減するために、改良すべき点および実証試験における問題点の抽出を行った。

 

 

 

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