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第3章 土砂災害危険予測システムの概要と特徴

 

1. システムの構成

土砂災害危険予測システムの構成概要は、図3.1のとおりです。

このシステムは、本研究開発事業で開発した「土砂災害危険予測システム用ソフトウェア」を登載したパソコン(OS:Windows95/98)に(電話)回線を介して雨量計を接続するといったきわめてシンプルな構成となっています。

パソコンは市販の安価なもので十分です。また、既に庁舎などに雨量計を設置していればそれを使用することも可能です。

このように、本システムは市町村、消防本部及び土砂災害危険地域に立地する災害弱者施設等での導入が容易となるようシンプルかつ安価なシステム構成となっています。

 

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図3.1 土砂災害危険予測システムの構成概要

 

2. 特徴

 

2.1 実践的-防災担当者の意思決定を直接支援-

(1) 今この瞬間においてとるべき対策を指示

市町村や消防本部等では、地域防災計画、警防計画、活動マニュアル等において、豪雨時の活動体制・配備体制とその体制設置基準・配備基準が定められています。これらの活動体制設置基準・配備基準には、大雨注意報、大雨警報は位置づけられているものの、全般的に抽象的な表現となっています。また、地元気象台から発表される大雨注意報・警報は、(防災を目的に安全側で運用されていることから)個々の市町村ごとにみた場合には「空振り」になる確率は決して低くはありません。

 

 

 

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